左:三十八番館のイオニア式柱頭。
右:居留地は道が狭いので広角レンズがないと全景写真が撮りにくい。三十八番館の南側正面ファサードと、ドーリア式の平付け柱が並ぶ西側ファサード。奥に見えているのは全て大丸神戸店本館である。


 

左:ドーリア式のジャイアントオーダーが支える、大丸神戸店トーアロード側正面玄関。街灯は勿論電灯ではなく本物の瓦斯灯である。
右:このように、ヴォールト天井を持つ美しいギャラリーが西側と北側を巡っている。旧松坂屋大阪店を彷彿とする構成である。参照⇒


 

左:大丸の西側の南隣、三菱信託銀行神戸支店。これも震災後の建物だが、上層階はつまらないが低層部分はこのようにジャイアントオーダー(二階以上にわたる列柱)と軒蛇腹を持つ。一応は居留地内であることを意識した建築で、同じ三菱悪徳財閥でも明治建築を破壊してカーテンウォールの汚物に建て替えた東京三菱銀行神戸支店よりは良識があるといえよう。
右:これは厳密にいえば居留地の外になる。旧市電道である栄町通の東端南側、鯉川筋を挟んで居留地と向き合う旧住友銀行神戸支店である(設計:住友合資会社工作部・昭和九年)。震災で殆ど壊滅したが、栄町通も近代建築の密集ゾーンであった。なお、この支店は取締役が支店長を務める住友銀行の基幹支店であったが、現在では銀行業務を終え、ファッションビルにリノベーションされた(この写真は恐らく二千一年の撮影なので三井住友銀行時代)。住友銀行とさくら銀行が合併した訳だが、さくら銀行の前身は三井銀行と太陽神戸銀行である。つまり、神戸の旧居留地には、かつて神戸に本店を置く唯一の大手銀行だった太陽神戸銀行の旧本店があり、それがさくら銀行神戸本部となっていたのだ。そこが三井住友銀行神戸本部となったので、この神戸住友ビルは御役御免となった訳。なお、財閥同士の結婚ゆえか双方の面子を立て、三井住友銀行は銀行では唯一の複本店制を採り大阪、東京の二つの本店を持つが、旧太陽神戸の面子は無視され、神戸には本店は置かれていない(>_<)。まぁただの支店ではなく、一応役員が本部長を務める神戸本部という別格支店扱いにはなっているが。参照⇒


 

左:トーアロードを挟んで大丸と向き合う形の旧同和火災神戸支店(現ニッセイ同和損保神戸支店)。長谷部竹腰建築事務所の設計で昭和十年に完成している。
右:大丸前からトーアロードの南側を見る。ニッセイ同和損保、遠景は旧大阪商船ビルヂング(現商船三井ビルディング)である。

 

左:阿鼻叫喚広場西側に残るイギリス積煉瓦塀と御影石の標柱。
右:標柱の根元のアップ。