甲子園は、廃川となった武庫川の支流枝川の河川敷とその一帯を大正年間に阪神電鉄が一括して開発した、古くからの高級住宅地である。野球場、テニスコート、遊園地、海水浴場などを完備し、広い歩道を持ったメーンストリート(枝川の川筋)には路面電車が走り(75年に廃止となった阪神電鉄甲子園線)、当時としては最先端のモダンシティであったのだ。
震災でかなりの被害を被ったとはいえ、ハイカラな時代の面影を今に伝える建造物はまだまだかなり残っている。西宮市に生まれ育ち、文豪谷崎潤一郎の傑作「細雪」の世界をこよなく愛する僕としては、このHPのギャラリーの最初に故里である甲子園を躊躇なく選んだ。
旧甲子園ホテル
正面玄関より東翼を見る
正面玄関。回転扉は木製である。
龍山石に繊細な彫刻が施されたロビーの柱頭。シャンデリアも竣工当時のオリジナルが残っている。
ロビー東脇の間。龍山石製暖炉のデザインに注目。