ザ・リバー・オリエンタル・・・・・・京都市下京区木屋町通松原上ル(松原大橋西詰・鴨川畔。従って京阪五條駅から徒歩約五分、阪急河原町駅から徒歩約十分)
昭和のはじめに建てられた木造五階建!!の老舗名門旅館「鮒鶴」がリニューアルした、無国籍レストラン&パーティー会場。泊まれなくなったのは残念だが、極めて貴重かつ珍しい木造五階の高楼がそのまま活かされ再生された点、大変に喜ばしい。京都ホテルや京都駅ビルにここの爪の垢を煎じて飲ませてやりたいぐらいである。古都の風格と景観を守り、なおかつ商業的にも目新しい、大変に素晴らしい施設が誕生した。内、外とも鉄の蛇腹戸であるアンティークエレベーター(ギャラリーの大阪健脚ツアー篇・其の一の解説で言うところのC型である)もそのまま残され現役で使用されている。
外観は純和風、随所に唐破風を持つ重厚な木造建築であり、内部も旅館時代の華麗な装飾がよく残されている。一階がメインダイニング、二階がリバールーム(個室)、三階がオリエンタルルーム(大宴会場)、そして四階には和風のチャペルまで設けられているのだ。婚礼にも対応している訳である。
メニューは無国籍料理で、フレンチ、イタリアン、和食、そしてチャイニーズまで揃っている。ベジタリアンメニューもあり、デザートの種類も多い。そして価格はパスタで1200円から、夜のコースで6000円からと決して高くはない。さまざまな意味で大変に価値のあるレストランが登場した。しかも五月から九月末日までは、鴨川名物の納涼床もある。この料金で、京情緒満点の床まで満喫できるのである。秋までに是非一度は訪ねられることをお薦めしたい。

2001年11月、「千と千尋のミニオフ会」の会場として使用、大好評であったことを付記しておく。宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」に出てきた八百万の神々が集う風呂屋“油屋”に極めてよく似た建物である。
年中無休
ダイニング営業17時〜23時(ウェディング10時〜20時)
電話:075-351-8541
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築地・・・・・・京都市中京区河原町四條上ル東入ル
戦災を殆ど受けていない京都の街には、戦前から変わらぬ姿で営業し続けている老舗喫茶店がほかのどの都市よりも沢山残っている。中でも西木屋町四條界隈には古えの“カフェー”の趣を色濃く留める素敵な店が集中しており、この店もその一つなのである。
京都の中心である四條河原町の交叉点から一筋上がった狭い路地を高瀬川に向かって入ってすぐに、古色蒼然とした風格ある構えの喫茶店がある。一歩入れば飴色の壁に囲まれ太い梁を通した昔の西洋館そのままの重厚な室内に、椅子とテーブルが並べられている。狭いながらも二階席もあり、二階の窓には明治を思わせる色ガラス窓(ステンドグラスではなく、窓枠に直接色ガラスを嵌め込んだもの)まである実に凝った造りになっている。壁が飴色なのは何十年にも渡る煙草の脂の色であろう。
そしてここはまた、昔から名の知れたクラシック喫茶でもある。今でこそCDがかかっているが、入口には往年のLPコレクションが誇らしげに飾られ、店の歴史を語っている。
僕も学生時代から良く出入りした、とても懐かしい店であるが、恐らく僕の祖父の世代が学生だったころから変わらぬ佇まいなのであろう。メニューは一通り揃っているが、名物のウィンナーコーヒーを注文されることをお薦めしたい。
電話:075-221-1053
たんきり飴本舗・・・・・・京都市上京区大宮通寺の内下ル
京都・西陣に在る庶民的かつ懐かしい昔ながらの飴屋さん。創業百二十年余という堂々たる老舗であるが、京都の老舗らしからぬ入り易い雰囲気で、手頃な価格の飴が硝子瓶に入れられずらっと並んでいる。看板商品はそのまま屋号にもなっている「たんきり飴」で、土生姜配合のさわやかな甘味の飴である。確かに喉を痛めた時には良さそうだ。
電話:075-441-4429
中井果実店・・・・・・京都市東山区東山知恩院前上ル
僕は学生時代から、全国的に有名な京都の老舗鞄店「一澤帆布」の鞄を愛用しているのだが、この果物屋さんはそのすぐ南隣である。いつ頃の創業なのか尋ねた訳ではないが、普通の商店でも大正明治に遡るのが当り前の京都のことである。恐らく相当な老舗なのであろう。
名前は果実店であるし、実際果物も売っているだが、包み紙には「甘藷加工・新鮮果実」とあるように、どちらかというとメインは焼芋と大学芋である。ここの大学芋はほっこりと素朴な味で、飴の絡まり具合も絶妙、わざわざこれを買うためだけでも京都に行く価値があると思わせる一品である。しかも400円の小パックから買える上、500円も買えば相当な量になる。甘党の皆さんには是非お薦めしたい、京都の庶民派おやつの一つと言えよう。
電話075-541-5023
みなとや幽霊子育て飴本舗・・・・・・京都市東山区松原通東大路西入ル(清水道バス停スグ)
先に紹介した「たんきり飴」より一般的知名度は高いか? これも京都の庶民派の老舗、飴の店である。慶長年間に遡る物凄い老舗であるにも関わらず気取ったところなど微塵もなく、気さくなおばあさんが飴を商っている。これもまた京都の姿なのである。
有名な説話だから御存知の方も多かろうが、由来書きには「今は昔、慶長四年京都の江村氏妻を葬りし後、数日を経て土中に幼児の泣き声あるをもつて掘り返し見れば亡くなりし妻の産みたる児にてありき、然るに其の当時夜な夜な飴を買ひに来る婦人ありて幼児掘り出されたる後は、来らざるなりと。此の児八歳にて僧となり修行怠らず成長の後遂に、高名な僧になる。寛文六年三月十五日六十八歳にて遷化し給ふ。されば此の家に販ける飴を誰いふとなく幽霊子育ての飴と唱へ盛んに売り弘め、果ては薬飴とまでいはるるに至る。茲に教育の上に、衛生の上に此の家の飴ほど良き料は外になしと今に及んで京の名物の名高き品となれりと云ふ。」とある。麦芽糖を固め小槌で砕いた、不揃いで硬い昔そのままの飴である。
おりしも今年は十二月まで、清水寺の本尊である秘仏の十一面千手観世音菩薩立像(国指定重要文化財)の三十三年に一度の御開帳が行われている(※2000年12月3日で終了)。清水坂の上り口にあるこの店の飴を買って、しゃぶりながら坂を登られたらよろしかろう。
電話075-591-6005
一之舟入・・・・・・京都市中京区河原町通二條下ル東入ル(地下鉄東西線市役所前駅スグ・醜悪極まりない京都ホテルの北側を東に入る)
江戸初期に豪商角倉了意が開削した運河、高瀬川。その最も上流に位置する港が一之舟入で、今でも高瀬舟が一艘繋がれている。その一之舟入に沿ってずらっと並ぶ古い京町屋の一軒が、創作中華料理の店となったこの「一之舟入」である。葦簾が下がった小さな二階家だが、内部もうまく古さが活かされ、とても美味しい料理とすっごく素敵な空間を楽しむことが出来るのだ。夜はコース5000円〜、ア・ラ・カルトでも3000円ぐらいは見た方がいいが、お薦めは800円の週替りランチ。四種類の中から選べて、前菜、ザーサイ、スープ、メイン、そして御飯とボリュームもたっぷり、大満足できること間違いない。三條京阪や四條河原町からも十分歩いていけるところでありながら、奥まった静かな一角で街並みも美しい。京都で洒落たランチを食べたい時には是非にお薦めの穴場である。
電話075-256-1271
昼十一時半〜二時
夜五時半〜十時
日曜日定休
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